第一話はこちら↓
「お腹空いた~」
「前回までのあらすじ。
男女交際していたものの自然消滅して疎遠になっていた私とセルジオ。
昇進祝いを口実に食事の約束を取り付けることに成功した私は、こうしてお腹をペコペコに空かせながら仕事から帰ってきたってわけ」
「さっそく着替えてレストランに向かうわ」
「決まった?」
「ああ」
「すみません注文お願いします」
「ドリンクは任せて。
このカクテルをふたつと、私はタコスキャセロール」
「お? おお…(飲み物決められちゃったよ)
俺はこの肉料理を」
「かしこまりました」
「んぐんぐ。プハーーーーッ
すきっ腹に誘惑的なカクテルで私を酔わせてどうするつもり?」
「こっちが聞きたいよ。
なんかどうした。
すでに一杯ひっかけてきたのか?」
「まさか。
ごめん、ちょっと緊張しちゃって。
飲んで気を奮い立たせたかったっていうか。
セルジオとこうして食事するの久しぶりだし」
「そうだな。俺たちクラブで顔合わせたりしても個人的に話すこともなかったしな」
「うん。
なんとなく気まずかったっていうか……
タイミング逃してズルズル間が空いちゃったもんだから」
「空いたグラスおさげします」
「もぐもぐ。このキャセロールおいしい。
セルジオは食べないの?」
「ああいや、食べたいのはやまやまなんだけどさっき自分で水をくんできて飲んだらグラスが手から離れなくなったんだ」
「なにそれ?
いったん席を立って横にある台に置いたらいいんじゃない?
ほらそこの植物とかメニューが置いてある台あるでしょ」
「そう思って一回立ったんだけど何もしないまま座ったんだ。
俺いったいどうしたんだろう。
自分自身がこわい」
「ごめんなんかそういう問題は私のほうでは対処してあげられないわ。
世帯が別だから指示できないって誰かも言ってるし……」
「誰かが言うんなら間違いないな……
よかったら俺の分も食べてくれよ」
「だめよ太っちゃうわ」
「シムが見上げる規範たれ、がロールモデルの信条でしょ。
それに、セルジオにだけは太った姿見られたくないし……」
「ショヴォン……」
「あの、さ。ちょっと聞いてもらいたいんだけどいいかな」
「なぁに」
「俺たち明確な言葉があって別れたわけじゃないよな。
ショヴォンのほうにどんな事情があったにせよ、ずっと待ってようと思って今日まで過ごしてきたんだ。
催促とか重荷になるといけないから俺からは連絡を取らずにさ。
ショヴォンが落ち着いて、また向き合えるようになるまで待ってようって」
「セルジオ……」
「そしたら家に訪ねてきてくれたよな。
変なとこ見られたような気もするけどあの件は忘れてくれ」
「うん。(うそ忘れないわ)」
「食事に誘ってくれたってことはもう向き合う準備ができたと解釈して言わせてくれ」
「ショヴォン、俺たちやり直そう。
家庭がピリついててもサポートする。
もう勝手にいなくなるな」
「セルジオ…!
ありがとう嬉しい。
待っててくれたことも本当に嬉しいわ。
喜んで、また私を彼女にしてね」
~~~~~~
「っていうことがあったんだよホワキン」
「へぇ~~」
「もっと喜んでくれよ。元サヤにおさまったんだぜ」
「まあまあ。気持ちはわかるけども」
「離れてても心はひとつだったんだよなぁ結局」
「そうかそうか」
「だからいいだろ?」
「いいやこのブロー世帯に女住まわせるなんて絶対だめだね。
俺の気持ち考えたことあんのか。独り身だぞ。
お前らがイチャイチャしてるとこ見せられてどうしろってんだ。
悶々するだろが!」
「そうかー…。だよな。
ショヴォンには悪いけど家庭のピリつき問題を俺んとこに引っ越して解決するのはナシの方向で話進めるわ。
ただしたまに連れ込むぐらいは勘弁してくれよ」
「しゃあねえな。
俺も早くキャンディーものにしねえと」
見事復縁をはたしたショヴォン&セルジオ。
カプの呼び名はセルヴォンとショジオのどちらがいいでしょうかね。
どちらも捨てがたいですがショヴォンさんのインパクトあるパーツが含まれたセルヴォンにしときましょう。
独り身のホワキンさんには申し訳ないところですが、次回はモーガンちゃん&ウォルフガングくんの恋路に焦点をあてていきます。